どうして不妊になるの?

 女性が妊娠するには、体力(元気)が必要です。若い時は体力があり、妊娠する力も十分にあります。ですが、年齢とともに少しずつその体力(元気)は低下してしまいます。ここに、冷えや仕事、人間関係によるストレス、食生活の乱れが加わることで、さらに元気を失い、自律神経が乱れたり、ホルモンバランスが崩れ、子宮、卵巣などの生殖機能の衰えが生じていき、妊娠しづらい体になってしまいます。

なぜ、鍼灸が効果的なのか

初めに、赤ちゃんがなかなか授かれない理由に血流の問題があります。現代人は、生活習慣、食生活の乱れ、社会的ストレスによって冷えやすいカラダになっていると言われています。では、冷えるとはどういうことかというと、身体の本能的な反応を司る、自律神経が正常に働かず、切り替えがうまくいかない状態が続き、交感神経が過剰に反応している状態といえます。それにより、血流の悪さ、ホルモンのバランスに乱れが出ることで、更に冷えやすいカラダを助長させ、子宮内環境、卵巣機能の低下などが起こり、赤ちゃんが授かれないという事が起きます。
 鍼灸治療を施すことで、身体の緊張を取り、血流を改善する効果が期待できます。皮膚、皮下組織を刺激することで、脳に心地よい反応が現われます。心地よい事は、自律神経調整の助けとなり、人間本来が持つ、ホメオタシス(恒常性)を賦活させることで、生殖機能を持ち上げることにつながります。鍼灸が身体本来の機能の正常化を行う事で、妊娠しやすいカラダに近づく事になります。


妊娠までの流れ

卵子の質の問題がありますが、卵巣がしっかり機能していることが大切になります。視床下部からでるホルモンが正常に分泌され、血流を伝って卵巣に届き、原子卵胞を育てる事が出来れば、質は自ずと改善されると考えられます。
次に、排卵において、視床下部からのホルモンの働きがあり、正常に排卵が行われ卵管采に取り込まれ、卵子が卵管を通り、精子と出会い受精する過程が重要になります。精子が卵管に辿りつき、卵子の殻を破り一匹の精子が入る事が出来れば受精します。
その後、受精した受精卵が内膜に着床できるかが最も重要な部分となりますが、内膜症、ポリープなどの器質的な原因もありますが、やはり、血流の改善という事がカギになります。

どんな治療をするの?

まずは、お腹や腰(骨盤内)を温めることが一番大切です。現代人のほとんどが冷えを体質として持っていますので、正常な子宮環境やホルモンバランスを整えるには体温をあげることが必要になってきます。また、温めることで血液の循環や内臓機能のレベルを持ち上げることで、妊娠しやすい体になります。鍼灸治療は、優しく心地良い刺激なので、治療中はリラックスして受けて頂けると思います。赤ちゃんを授かるためには、リラックスした時間を持つことはとても大切です。

よくあるご質問

Q:妊活中の西洋医学との併用はできますか?

A:基本的に、鍼灸治療との併用は問題ありません。相乗的に効果を上げていく事が考えられます。お薬を服用されたくない方が、来院されることもあります。稀に、鍼灸は避けた方が良いケースもありますのでご相談ください。

Q:鍼による感染はありませんか?注意することはありますか?

A:使い捨て(ディスポ―ザル)の鍼を使用していますので、その心配はございません。また、手指消毒、患部の消毒を行い、鍼を刺しますのでご安心ください。食後30分以内や、お酒を飲まれている状態は鍼が出来ません。また、急性の内臓疾患や、外傷性の出血時などは、まず病院の方へ。

Q:鍼は痛くありませんか?お灸は熱くないですか?

A: 髪の毛ほどの細い先端になっています。注射針の10分1程の細さですので、さほど痛み無く受けられると思います。
 お灸は艾をひねり、直接的に行うお灸と、紙の台座の艾を燃やす間接的なお灸とがありますが、当院は基本的に間接灸を使用しておりますので、火傷になりにくく、程よい刺激ですのでご安心ください。

Q:通院の頻度を教えてください。

A:比較的、初期の症状に関しては、週に一、二回。慢性的な状態では、週一回ほどになりますが、症状によって回数を減らしていき、予防の意味で、月に一回ほど通われるケースが殆どです。

Q:なぜ、鍼灸が良いのですか?

A:鍼灸は気血の滞りの改善に有効という点になります。ほとんどの疾患は、気血の過不足から起こっていると言えます。その調整を鍼が得意としています。また、観血的では無く、副作用も殆ど無いという点で、西洋医学よりも身体にやさしい治療法であると思います。

Q:お灸の匂いが気になります。

A:院内は換気を行っております。また、オゾン発生器を設置しておりますので、あまり気になるような匂いでは無いか思います。衣類もベッド下のカゴに入れておきますので大丈夫かと思います。